ペンタクルの6
物質的な成功の支配者
季節 秋
時間 6年
5月1日～5月10日
占星術との対応 牡牛座の月
解説とシンボル
一人の男性が物乞いたちに施しをしています。 彼は左手に秤を持っています。 秤は公平さを本来表すものです。しかし、近くによって見てみると、その秤が少し一方に傾いているのがわかります。 右手の男性はコインを全く受け取っていませんが、こちらの方がよりお金が必要な様子です。 彼のマントは破れて継ぎがあたっており、帽子も持っていません。 慈善を行っている男性は、破けたマントの男性から乞われているのに、帽子を持っている男性の方に4枚のコインを与えています。 これはペンタクルの6ですから、破けたマントの男性は残り2枚のコインを受け取っているだろうと推定する必要があります。 結局、帽子のない男性の上にはペンタクルが2つ、もう一人の男性の上には3つあります。
ペンタクルは各男性の頭上に配置されています。 これはバランスを表すカードではありません！ お金をもらっている男性の上には3つのペンタクルがありますが、もう一人の物乞いの上にはペンタクルが2つしかありません。 お金をあげている男性の上にあるのは1つのコインです。 お金をあげている人は、より経済的に健全な男性からお金を稼ぐことができるだろうと感じて、左側の男性にお金をやっていることがここで示唆されています。 これは投資を表しています。
もしかすると、帽子の男性はより物に恵まれていて、もらったコインを賢く経済的に使うことができるのかもしれません。 あるいは、帽子の男性はもらったお金を増やすことができる一方で、より貧しい男性の方はそのコインをさらに必要としているけれどもビジネスセンスがない、ということかもしれません。 しかし、これは真の高潔から出た行動なのでしょうか？ お金をあげている男性は良い身なりをしています。これは彼が物質的な富に強く囚われていることを示しています。
ペンタクルの6は、慈善の皮を被ってはいますが、実際のところお金をあげている男性は見かけのように慈善的ではないのです。 これは真の高潔から出た行動でしょうか？ その点は疑わしいところです。これもまたステージを表すカードだからです。 たとえこの男性が寛大に見えたとしても、彼は実際は利己的な人間です。 彼は気遣いからお金をやっているのではありません。それをビジネス上の取引として見てやっているのです。 あるいは、他人から「高潔な」行いをしていると見られたくてお金をやるのかもしれません。 これは、お金をやったことをディナーパーティーで盛大に発表し、どれだけ自分が「高潔」かを見せびらかすタイプの人です。 そしてウェイトが書いているとおり、「商人を装った人」です。
解釈と占い
ペンタクルの6は2つの意味を持ち得るものです。 あなたは、施しをもらう男性と施しをあげる男性、どちらでもあり得るのです。 もしあなたがもらっている側の男性なら、助けを求めてもいいんだということを知っておいてください。 福祉は、それが必要な人にとって悪いものではありません。 ただ、絵の中のもう一方の男性のレッスンを心にとめ、あなたのお金は大切に使いましょう。 あなたのお金をそこからもっと稼ぐために使うのです。。 もしかしたらあなたはお金の使い道や生計について見直す必要があるかもしれません。 あなたは自分個人の力を、より良い人間へと成長するために使っていますか？
ペンタクルの6の二つ目の意味は、施しを与えている男性の視点から得られます。 あなたの富を人に与えるのはいいことなのです。特に必要以上に持っている場合はそうです。 そのような良い行いからは良いカルマが生まれるでしょう。けれども、もしあなたが良いカルマだけが目当てであげているのなら、それは本当に良い行いとはいえません。 それは自己中心的な行いなのです。
お金をやっている男性は、十中八九、常にお金に関して実際的な考えをしている鋭いビジネスマンです。 おそらく彼はこれを単なる投資だと考えており、コインを一番受け取っている男性の方が投資に優れていると悟っています あなたは誰か又は何かにお金をあげようとしているのかもしれません。 賢いビジネス上の選択をしてください。 もしかしたらあなたはチャリティイベント主催の準備をしているか、あるいは2つのビジネスの見込みの間でどうするか決定しようとしているところかもしれません。 頭を使ってください。
あなたはまたお金がより必要なのに、それを愚かに使ってしまう男性にもなり得るのです。 もしかしたらあなたはお金の使い道や生計について見直す必要があるかもしれません。 あなたは自分個人の力を、より良い人間へと成長するために使っていますか？
ペンタクルの6が恋愛で出た場合
6のカードは恋愛にとってかなりよいカードですから、恋愛でペンタクルの6が出たら良いサインといえます。 ただ皆が関係の中で演じている役割は意識してください。 このカードには秤が描かれていますが、それは関係における平等を意味するものではありません。 一人の人間が他方の人間より多く受け取るのです。
ペンタクルの6は、妻が常にお金を求めなければならない関係を暗示している可能性があります。 妻が使えるお金は、夫と比べるととても少ないのです。 夫は豪華なバケーション、贅沢な車、ブランド物の服といったものを楽しみますが、彼が自分のために買っているような贅沢品は妻には許されていません。 けれども、彼らは両方この関係で快適なのです。 彼女は家の世話をしていて幸せです。 彼女にとってすべてのニーズは満たされています。 夫の方は、力強い気持ちで責任感を持っています。 これは、恋愛のリーディングの際に最もよく見られる意味の一つです。
その関係において誰が優位にあるのかという点には注意してください。 商人が操作していることがいくつかあります。 単純な見方では真意はわかりません。 この種の関係においては、優位性は複雑で、エゴはありふれたものです。 例えば、あなたのボーイフレンドか夫が、セクシーな服を買うためにあなたを買い物に連れ出したとしましょう。 その服は、あなたではなく彼のためのものです。 あなたがぴっちりとしたジーンズやブランド物のドレスを身に着けていると、そのあなたと一緒にいる彼の見栄えがするということです。
恋愛におけるペンタクルの6は、不公平な三角関係を示す可能性があります。もっとも、ソードの3、カップの3のような意味を補強するカードを見つける必要があります。 このカードは、2人のガールフレンドを持つ男性、最もありそうなこととしては妻に加えてガールフレンドを別に持っている裕福な男性を示しているかもしれません。 一方の女性が、他方の女性より多くの物質的な利益を得た上で去っていきます。
ペンタクルの6が感情で出た場合
あなたは気前のいい気分になっていて、何かお返しをもらうために誰かにあげたい気持ちかもしれません。
恋愛対象があなたについてどのように感じているかということならば、相手は少しあなたのことが好きな気がしています。 彼らはもしかしたら力を誇示している気にもなっているかもしれません。「何と、彼女／彼は自分のことを好きなのか、そりゃいい気分だ」という具合にです。しかし、その感情に対してきちんとお返しをする気持ちはありません。
ペンタクルの6の職業
チャリティワーカー 非営利活動 商人 経営者 銀行家 路上の物乞い 浮浪児 乞食 遺言を扱う弁護士 受託者
ペンタクルの6の逆位置
欲しいものは手に入らないかもしれません。 ペンタクルの6が正位置の場合、あなたは助けが得るか、又はあなたが助けている状態です。 しかし、スプレッドにペンタクルの6が逆位置で出た場合、バランスはもう失われます。 自分自身で進んでいける人に対してのみ誰かがチャリティを行うといった不公正なことがあるかもしれません。 正義の秤の傾きで示唆されているような不当な裁判上の手続がなされることを示しているかもしれません。
誰かとの関係性においてペンタクルの６の逆位置が出た場合、相手によりもあなたの方が尽くしている状況を示しており、あなたは報われていないという気持ちを抱くでしょう。相手があなたを利用しているということも表しています。寝室において、この不満は顕著に現れます。
ペンタクルのA（エース）のページで、新しい彼女には下心をもって食事を奢るという話をしましたが、奢った後で夜の誘いを彼女に断られたとします。その場合、ペンタクルの６の逆位置が出てくるでしょう。彼の努力は報われなかったのですから、今まで彼女に費やしたお金は無駄となるためです。
ペンタクルの６の逆位置は、あなたの相手がベッドを共にした後、黙って部屋を出ていくような時にも現れます。体の関係を持つ度に相手に「ありがとう」というのも奇妙なので、「素晴らしかったよ」と言うだけで充分気持ちは伝わるでしょう。「褒める」ということではなく、「親しい時間を共有した事に感謝すること」がポイントなのです。